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2017年9月29日 (金)

「アウフヘーベン」(aufheben)


Aufg



最近語られることが急に増えた「アウフヘーベン」(aufheben)。日本語では止揚ともいう訳語が使われる。ドイツの哲学者ヘーゲルが唱えた概念で、ヘーゲル哲学の根幹である弁証法に由来する。弁証法は、相反する、または同一ではないAとBが向き合い、発展を目指して、Cを導き出すという方法で、Cの中にはAとBの特質が厳選されて残り、必要ではない性質は廃棄されるということになる。これが弁証法の基本姿勢であり、アウフヘーベンという動きである。つまり、AとBがアウフヘーベンされてCになると表現できる。日本語での「止揚」という言葉を見ると、AとBが一度立ち止まり、協議し、吟味し、選択し、廃棄し、上位を目指して浮揚するという意味で実は適当な訳語であるように思う。その意味を踏まえて「揚棄」と訳されることもある。ヘーゲルにおいては、この弁証法の行きつく最高の発展形態を「国家」と規定している。例えば、相反する戦争と平和がアウフヘーベンされるとすれば、軍事力を持ち抑止力があるとともに、平和主義を念頭に置いた国家という、ある意味、近代では現実的に捉えられる国家体制が導かれる。アウフヘーベンという言葉は、アリストテレスのようなギリシア哲学にある「中庸」の論理に通じるようにも思える。




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